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皆さんこんにちは!
株式会社開明架設工業です。
~作業空間~
住宅やマンション、ビル、工場、橋梁などの工事現場で、作業員が安全に作業するために設置されるのが足場です。
完成した建物には残らない仮設設備であるため、一般の人から見ると「金属製の部材を組み立てているだけ」に見えるかもしれません。しかし、足場の組立には、建物の形状、地面の状態、作業内容、周辺環境、荷重、風の影響などを考慮する専門的な技術が必要です。
厚生労働省は足場を、工事現場などで作業するために設ける仮設の作業床や通路、それらを支える構造物と説明しています。足場は建物をつくるための単なる設備ではなく、多くの職人が作業するための「仮設の職場」なのです。
今回は、足場工事業に求められる設計、組立、調整の技術について紹介します👷
目次
安全で使いやすい足場をつくるには、部材を現場へ運ぶ前の調査が重要です。
まず確認するのは、建物の高さ、外周の長さ、屋根の形状、ベランダや庇の位置などです。同じ大きさの住宅であっても、敷地や建物の形によって必要な足場は異なります。
建物と隣地の間隔が狭い、電線が近くにある、敷地内に植木や物置がある、道路にはみ出す可能性があるなど、足場の組立を難しくする条件は数多くあります。
工場や商業施設では、工事中も従業員や利用者が出入りすることがあります。足場を設置したことで通路が狭くなったり、非常口が使えなくなったりしてはいけません。
足場工事会社は、施工する建物だけでなく、敷地全体の動線や周辺の状況まで確認します🔍
どの場所に資材を置くのか、トラックをどこへ停車させるのか、作業員がどこから部材を運ぶのかまで計画することが、安全で効率的な工事につながります。
足場にはさまざまな種類があります。
戸建住宅の塗装や外壁工事では、くさび式足場が多く使用されています。支柱、手すり、踏板などの部材を、くさび部分へハンマーで打ち込んで組み立てる方式です。
比較的組立や解体を進めやすく、建物の形に合わせて調整しやすいことから、住宅や中低層の建物で活用されています🔨
ビルやマンションなどの大規模な工事では、枠組足場が使用されることがあります。建枠、筋交い、布板などを組み合わせ、一定の間隔で積み上げていく足場です。
橋梁やプラントなど、地面から支柱を立てることが難しい場所では、構造物から足場を吊り下げる吊り足場が用いられます。
設備工事や天井作業では、キャスターを備えた移動式足場が使われることもあります。
どの足場を選ぶかは、建物の高さだけで決まるものではありません。
作業員が使用する工具や材料、必要な作業幅、建物との距離、資材を運ぶ方法、工期などを考慮する必要があります。
塗装作業には十分な作業床が必要です。外壁材の張り替えでは、大きな材料を持って移動できる空間が求められます。重量のある資材を足場上へ置く場合には、荷重も考えなければなりません。
現場に合った足場を選ぶことが、足場工事会社の技術力の一つです💡
足場は地面から上へ向かって組み立てます。そのため、最初の一段に問題があると、上部へ行くほどずれが大きくなる可能性があります。
足場を設置する地面が土なのか、コンクリートなのか、傾斜しているのかによって、足元の処理方法は変わります。
軟らかい地面へそのまま支柱を立てると、足場の重さによって脚部が沈むおそれがあります。敷板やベース金具などを使用し、荷重を分散させる必要があります。
地面に傾斜や段差がある場合には、高さを調整するジャッキなどを使用し、足場を水平に近づけます。
一見するとわずかな傾きでも、高い位置まで足場を組み上げると、大きなずれにつながります。
職人は水平器や測定器を使いながら、支柱の垂直、作業床の水平、部材の間隔を確認します📏
最初の一段を丁寧につくることが、足場全体の安定性と作業性を左右するのです。
足場は、建物へ近ければよいというものではありません。
近すぎると、塗装用のローラーや工具を動かしにくくなります。外壁材を取り外したり、新しい材料を取り付けたりする作業では、一定の空間が必要です。
反対に、建物から離れすぎると、作業員が身を乗り出すことになり、転落の危険性が高まります。
足場工事会社は、後から作業を行う塗装、防水、板金、左官、外壁、設備などの職人が、どのような動きをするのかを想定しなければなりません。
エアコンの室外機、雨樋、ベランダ、看板、配管などがある場合は、それらを避けながら作業床を配置します。
足場は自社だけが使う設備ではありません。次の工程を担当する職人が、安全かつ効率的に作業できる状態をつくることが重要です🤝
使いやすい足場を組める職人は、建物だけを見るのではなく、そこで行われる作業まで理解しています。
高さのある足場は、風や作業員の移動によって揺れる可能性があります。
足場の変形や倒壊を防ぐためには、筋交いや壁つなぎなどの補強が必要です。
筋交いは、足場の枠が平行四辺形のように変形することを防ぎます。壁つなぎは、足場と建物を一定の間隔でつなぎ、外側へ倒れたり、建物から離れたりする動きを抑える部材です。
どこへ、どの間隔で補強を設けるのかは、足場の種類、高さ、建物の状態、設置するシートなどによって変わります。
外壁工事では、工事の都合で壁つなぎを一時的に外したいと言われることがあります。しかし、確認せずに取り外せば、足場全体の安定性が低下する可能性があります⚠️
必要な場合には代わりの補強を設け、作業が終わったら速やかに復旧するなど、関係者同士で手順を共有しなければなりません。
足場の外側には、塗料、粉じん、小さな工具などが外部へ飛散することを防ぐため、メッシュシートを設置することがあります。
シートには、近隣住宅や通行人を守る役割があります。しかし、シートを張ることで風を受ける面積が大きくなります。
風が強い日にシートを張ったままにすると、足場へ大きな力が加わる可能性があります🌬️
台風や強風が予想される場合には、シートをたたむ、取り外す、足場の補強状態を確認するなどの対応が必要です。
単に隙間なくシートを張ればよいわけではありません。建物の形、足場の高さ、風の通り道を考え、安全性と飛散防止を両立させることが大切です。
足場を利用する職人は、毎日何度も地上と作業床を行き来します。
昇降設備の位置が悪いと、作業場所まで遠回りしなければならず、材料や工具を持ったまま長い距離を移動することになります。
足場工事会社は、作業内容や資材搬入の場所を考慮し、昇降階段や昇降設備の位置を決めます。
工事の途中で材料の搬入口が変わったり、新しい設備を設置したりする場合には、足場の一部を変更することもあります。
その際には、既存の補強や手すりを安易に外さず、足場全体の安全性を確認しながら変更しなければなりません。
使いやすい動線をつくることは、移動時間の短縮だけでなく、つまずきや無理な姿勢を減らす効果もあります😊
既製品の足場部材を使用していても、現場ごとに同じ足場が完成するわけではありません。
建物の角度、屋根の高さ、地面の傾斜、設備の位置などに合わせて、細かな調整が必要です。
部材が予定どおり納まらない場合でも、無理に取り付けるのではなく、安全性を保ちながら別の方法を考えます。
職人は、組立の途中で全体を見渡し、支柱の通り、作業床の高さ、建物との距離を確認します。
一つひとつの部材を確実に緊結しながら、全体の形を整えていくことが重要です。
作業速度だけを優先すると、小さな傾きや緩みを見落とす可能性があります。経験豊富な職人ほど、早さだけでなく、確認を含めた正確な作業を大切にしています✨
足場工事の技術とは、部材を速く組み立てることだけではありません。
建物や敷地を調査し、作業内容に合った足場を選び、地面の状態を整え、水平や垂直を確認しながら、安全な作業空間をつくる総合的な技術です。
壁つなぎ、筋交い、作業床、手すり、昇降設備、メッシュシートなど、それぞれの役割を理解し、現場条件に合わせて配置する必要があります。
足場は工事が終われば撤去されます。しかし、工事期間中は、そこで働く多くの職人の命と作業品質を支えています。
完成後には残らないからこそ、確かな技術と責任を持って組み立てることが、足場工事業の大切な使命なのです👷♂️